こんにちは、世界はサカサマ!のHirokiとAccoです!
今回は「脳卒中を経験した人がなぜ疲れやすいのか?」というテーマでお話しします。
「易疲労性(いひろうせい)」という言葉をご存知でしょうか? これは、高次脳機能障害の一つで、「とにかく疲れやすくなる」という後遺症です。
Hirokiも脳出血を発症してから、とにかく疲れやすくなりました。これって単なる「体力の低下」ではなく、脳のダメージによるものなんですよね。
今回は、易疲労性の原因や、当事者としての実感、そして周囲の理解がどれだけ大切かについてお話ししていきます!
脳卒中後の「疲れやすさ」の原因とは?
脳卒中を経験すると、脳の一部がダメージを受けます。これにより、体の動かし方や思考のプロセスが変わり、普通のことをするだけでも脳に大きな負担がかかるようになります。
① 脳の処理能力が低下している
脳をコンピューターに例えると、もともとは「デュアルコアの高速CPU」だったのに、突然「シングルコアの低スペックCPU」になってしまったようなもの。
これまでスムーズに処理できていたことが、ものすごく時間とエネルギーを使うようになってしまうのです。
② 体を動かすだけでエネルギーを消耗する
片麻痺の人が歩くと、健常者の約2.5倍の酸素を消費するとも言われています。
普通に立っているだけでも、体のバランスを取るために脳がフル稼働。歩くときも、「右足を出す→バランスを整える→左足を出す」というように、すべての動作を意識しないといけません。
無意識で歩ける健常者とは違い、毎回「脳の指示」が必要になるため、すぐに疲れてしまうのです。
③ 頭を使う動作が特に疲れる
例えば、スーパーで買い物をするだけでも大変です。
「冷蔵庫にあれあったかな?」「あ、これ安い! でも本当に必要?」と考えながら動くことで、脳がどんどん疲れてしまいます。
さらに、色んな情報が一気に入ってくると、処理しきれずパンクしそうに…。
Hirokiの場合も、買い物中は大丈夫でも、終わった途端に「電池切れ」状態になります。帰宅すると、一気に脱力して「ぬけがら」状態に…。これも易疲労性の特徴です。
易疲労性の「あるある」な症状
✔ すぐに集中力が切れる
✔ 何も考えられなくなる
✔ 周りの音や声が雑音に聞こえる
✔ 突然ぼーっとする or 動けなくなる
特に「疲れすぎると真顔になる」というのは、Accoも最初はびっくりしました(笑)。
「機嫌が悪いのかな?」と思ってしまいがちですが、実際は「考える余裕がなくなっている」だけなんです。
本人は「疲れている」と言葉にする余裕すらなくなってしまうので、周りの人が「今ちょっと疲れてるのかな?」と気づいて、そっとしておいてあげるのが大切です。
脳卒中当事者ができる対策
① こまめに休憩をとる
無理をすると、一気にダウンしてしまうので、「疲れる前に休む」ことが大切。
特に人混みや買い物などの「頭を使う動作」の後は、意識的に休憩を取るようにしましょう。
② 静かな場所でリラックスする
音や光の刺激も疲労を悪化させるので、できるだけ落ち着いた環境で休むのが理想。
テレビやスマホをオフにして、暗めの部屋で目を閉じるだけでも違います。
③ 水分補給を忘れない
脱水は疲労を悪化させるので、こまめに水分補給を!
カフェインは逆効果になることもあるので、麦茶や水がおすすめです。
周囲の理解がカギ! 働く環境について
「見えにくい障害」である易疲労性は、職場での理解を得るのが難しいことも。
「なんでこんなにすぐ疲れるの?」と誤解されやすいですが、これは本人の「怠け」ではなく、脳のダメージによるものです。
Hirokiの場合、裁量労働制の会社で働いているため、自分のペースで仕事ができる環境が整っています。
しかし、一般的な会社では「週5日・8時間勤務」が基本。易疲労性を抱える人にとっては、これが大きなハードルになります。
最近では、「短時間正社員制度」などの新しい働き方を導入する会社も出てきていますが、まだまだ普及には時間がかかりそう。
もっと柔軟な働き方が当たり前になると、脳卒中の当事者も働きやすくなるのになぁ…と感じています。
まとめ:「疲れやすい」は怠けじゃない!
脳卒中の後遺症としての「易疲労性」は、脳のダメージによるもの。
単なる「体力不足」ではなく、「脳がフル回転してしまうせいで、すぐにエネルギー切れになる」という状態です。
周りの人も、「この人は普通の人より2.5倍のエネルギーを使っているんだ」と意識して、無理をさせないことが大切。
当事者自身も、自分のペースを大切にして、疲れを溜め込まないようにしましょう!
というわけで、世界はサカサマ!「脳卒中後の疲れやすさ・易疲労性について」 でした。
ではまた次回お会いしましょう! バイバイ!
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